おはようございます。
定期的に家計を見直していると、必ず出てくる話が住居費という最大支出について。またまた旦那が「やっぱり借り換えしよう!」というので、具体的にいろいろとシミュレーションしてみました。
新規なら変動金利一択
低金利が続いている状況なので、新規で契約するなら変動金利が間違いなくお得です。もちろんあくまで最安の優遇金利が適用されればの話ですが。例えば4千万円をじぶん銀行の変動金利0.410%で借りた場合総返済額は以下の通りです。(諸費用は無視しています)
①金利が変わらない場合
返済額は毎月約10.3万円
総返済額は約4295万円
②10年後に金利が1.5%に上昇している場合
総返済額は4725万円
③5年後に金利が1.5%に上昇している場合
総返済額は4916万円
③のケースは想定しづらいですが、②は現実的にありそうです。
一方我が家も利用している某メガバンクの35年全期間固定(金利1.2%)の場合、
返済額は約11.7万円
総返済額は約4901万円
となりますので、残債が多い当初5年間に低金利で元金を減らせれば総返済額は十分抑えられそうです。
ただこの数字は1.5%まで適用金利が上昇した場合の話であって、ご覧の通りそもそも基準金利はここ20年間2.475%からほとんど動いていません。
ここから各銀行独自に優遇幅があり適用金利が決定されますので、この基準金利がバブルの頃に戻らない限りは「10年後に適用金利が2.0%まで上昇」なんてことはなさそうですね。もちろん未来の金利は誰にもわからないのでその可能性は0ではありませんが。というかそこまで金利が上昇すると思うなら、メガバンクに集中投資をすればリスクヘッジできますね。配当利回りも魅力的です。
借り換えのデメリット
借り換えの場合、よく言われるのが、
〇残債が1千万円以上
〇残り期間が10年以上
〇金利差が1.0%以上
の3点ですが、これに該当していなくてももちろんメリットはあると思います。我が家が借り換えをする場合、金利差は約0.8%ですが残債&残り期間は多いのでメリットは確かにあります。ただ借り換えには高額な諸費用(事務手数料や登記費用等)がかかるため、そこも含めると総返済額の差は縮まってしまいます。こちらの記事でもいろいろとシミュレーションしてみましたが、結局「1.2%なら固定でOK」という結論で終わりました。
住宅ローン控除額が変更?
現在は残債の1%を上限(最大40万円)として、所得税の還付や翌年の住民税減額を受けられる素晴らしい制度がこの住宅ローン控除。残債の多い我が家はたぶん10年目も所得税が全額還付されていると思います。
ただこの住宅ローン減税という制度のあり方について、令和4年度に向けて検討されることになったようです。というのも金利1%未満で借り入れをしている人が78.1%という報告があり、この制度が「住宅ローンを組む必要がない」「繰り上げ返済できるのにやらない」人たちへの動機づけになっているとの指摘があり、令和4年度の税制大綱でルール変更があるかもしれません。
〇残債の1%
〇支払い利息
どちらか少ない方を上限に適用となった場合、特に変動金利で借りていた方は実質的な負担が増えてしまいますね。(それでも新規なら変動金利一択)
4千万円をで借りている場合、借り入れ当初の利息はおよそ30万円も差があります。
変動金利0.410%
⇒毎月13500円程度、年間約16.2万円
固定金利1.2%
⇒毎月39600円程度、年間約47.5万円
そもそもこれだけを見ると、今思えば「変動金利で良かった・・」が正直な気持ちです。ただ当時は預貯金もほとんどなくネットバンクの審査が通るかもわからなかったのでしょうがないですね。
固定金利の利息がとんでもない額ですが、当初10年間は住宅ローン控除により実質的には還元されます。変動金利に変えてから税制が変更されてしまった場合、我が家のケースだと所得税の全額還付さえもなくなり住民税も跳ね上がります。(13.65万円の減税がなくなり毎月1万円以上の負担増)
固定から変動に変えて利息を軽減したところで、税制が今後どうなるかもわかりません。そういったさまざまなリスクを考えると、やっぱり「このまま35年固定でOK」という結論にしかなりません。
諸費用込みで借りれば手元資金はプラスに・・
借り入れ増やしてバランスシートはどうなるの?
この先も借り換えすることはないでしょう。
以上があくまで我が家のケースで借り換えるメリットと起こりうるリスクを考慮した結果ですが、もっと高い固定金利で借りている方や税制が変わっても影響ない方、住宅ローン控除期間が終わりそうな方は借り換えのメリットの方が大きいかもしれませんので、ご自身で一度シミュレーションしてみて下さいね。