おはようございます。
先日「GPIF22兆円の大損失 株価暴落&運用失敗でまた年金が消えた!」なんてニュースを発見。
昨日の記事にも書きましたが、含み益の減少・含み損=確定損失だと思わせる記事が多いと感じます。新聞にも日銀が保有するETFの含み損は2~3兆円なんて書かれていたそうで。日銀がETFを保有することに対しての意見は置いといて、このニュースを見たら投資に縁のない方はこう叫びますね。
「やっぱり株なんてギャンブルだ!」
「私たちの年金を返せー!」
言っていることが滅茶苦茶です(笑)というわけで本日はクジラの話。
GPIFって何?
GPIF=年金積立金管理運用独立行政法人については以前にも一度紹介しました↓↓
www.ozukun3130.com日本の年金を運用していて、運用額は160兆円と言われいています。株式の比率を高めていたため含み益がかなり乗っていましたが、今回の株価暴落により含み益が飛んでいます。そうです、含み益がです。冒頭の記事にはこんなことが書かれていました。
これまでもGPIFは、株安に襲われるたびに年金資産を減らしてきた。2015年7~9月期は8兆円、18年10~12月期は14兆円もの運用損を出している。今回の株価暴落でも、大損しているのは間違いない。
中略
「一番の問題は、政府もGPIFも説明責任を果たそうとしないことです。GPIFが運用している資金は国民から預かったものです。なのに、運用状況をスピーディーに公開しない。1~3月期の運用実績は、7月に公開するの一点張りです。これでは国民の年金不信、年金不安は強まる一方です」
また、国民の年金が消えることになる。
この時期といえば株価が大きく調整した局面ですね。我が家の資産も結構飛びました。2018年末は「このままリセッション入り?」なんていわれていましたが、GPIFのパフォーマンスはというとHPに載っているので興味がある方はご覧ください。
運用実績はどのような状況ですか。|年金積立金管理運用独立行政法人
累積収益額が+65兆円なんてニュース聞いたことあります??(ちなみにインカムゲインの累積額は約33兆円らしいです)
2018年の収益率がプラスで終わっていることにも驚きです。2019年はまだ載っていませんが、新型コロナが発生するまでは間違いなく高いパフォーマンスを維持していて、当然GPIFの含み益も拡大しているはずです。
22兆円の損失で年金が消える・・?
GPIFの運用実績を見れば安心して任せられるのが当然だと思いますが、どうして冒頭のような記事が出てくるのでしょうか。2001年からの年毎のパフォーマンスがこちら↓
株式の比率を上げてから当然パフォーマンスは上がっていますが、それでも〇〇危機が起きればマイナスの年は当然出てきます。そんな時でも配当金再投資をすることで株数を増やし、上昇相場で一気に含み益を拡大できているんですね。運用額は比較になりません(笑)が、運用方法はとても勉強になります。もちろん私はリスクを取って株式中心ですが。
国会議員の方はマイナスの年だけ見て「年金が消えた!」と騒いでいますが、是非とも「GPIFのおかげで、2019年は年金が増えました!」と大声で言ってほしいです。このままいくと2020年はマイナスリターンになると思いますが、きっとここ数年間の含み益が飛ぶ程度です。「22兆円の損失」って言っても、運用額の20%にも満たないですからね。我が家は現在-30%くらいでしょうか?(笑)
今後の超高齢化社会、運用しなければそれこそ年金制度が心配です。「年金が消える!」なんて騒ぐ暇があったら、株式投資の勉強を始めましょう。