高校教師×パート衛生士の資産形成ブログ

パートDH(歯科衛生士)の主婦による資産形成の備忘録です。また都立高校教師の妻が日々感じている「学校」や「教師」の不思議についても発信します。

固定金利から変動金利に変更はアリ?借り換えのシミュレーションをした結果。

おはようございます。

先日も少し触れましたが、以前から「しばらく金利は上がらないだろうから、変動の方が良かったかなー」とつぶやいていた旦那。とりあえずということで、先日某ネットバンクに借り換えの事前審査を申し込みました。結果はOKでしたので、本日は今から変動に借り換えるメリットがあるのか検討します。

変動VS固定、どっちがお得?

これはもう永遠のテーマですね。正解なんてありません。以前にもこちらの記事で触れています↓↓ 

www.ozukun3130.com

・金利が上昇したら固定が正解

・金利が大きく上がらなければ変動が正解

・金利は誰にもわからない

株と同じなら、「もうすぐ金利が上昇する」と多くの専門家が言っている間は上昇はなさそうですね。「金利はしばらく上がらないから変動がお得だ!」という声が多くなったら危険信号かも・・とはいえ誰にもわかりません。

我が家が契約している住宅ローンは35年全期間固定で年利1.2%です。フラット35Sに適応した物件なら固定でも1.0%を切りますが、そうでない物件であれば十分低い金利です。とはいえ今の変動金利はかなり低く、とあるランキングサイト(2020年5月現在)を見ると、

①ジャパンネット銀行・・0.399%

②じぶん銀行・・0.410%

(SBIマネープラザも0.410%)

③SBIネット銀行・・0.428%

・・・

⑪楽天銀行・・0.527%

となっていました。ネットバンクはどこも大体諸費用が高いのが特徴で、保証料無料だけど融資手数料は多くの銀行が借入金額×2.2%かかります。手数料で稼いでいるようですね。(楽天銀行は33万円の定額)その他に繰上返済手数料や団信加入料、疾病保障などがありますが、無料の場合がほとんどですので大差ありません。

我が家の場合残債が多く、旦那はがん家系の人なので、もし本当に借り換えをするならがん50%保障が無料付帯の②じぶん銀行と⑪楽天銀行が気になります。というわけで②と⑪に借り換えた場合のシミュレーションをしてみました。

・残債が4千万円(内ボーナス払い1600万円)

・残り期間が32年間

と仮定して調べてみました。ちなみに今の銀行の金利(1.2%)で32年固定を組むと、返済額は4826万円(1万円未満は切り捨て)です。利息だけで800万円を超えますので、複利の力の威力がよくわかります。更に保証料が1千万円当たり20万円以上かかりましたが、これは借り換えをする場合ある程度(我が家の場合約8割)戻ってきます。メガバンクからネットバンクへ借り換えの場合、返済額だけでなく融資手数料などの諸費用&戻ってくる保証料を含めてトータルでメリットを考える必要がありますね。

シミュレーション結果!

まずはじぶん銀行から。三菱UFJとKDDIが合同で出資したネット銀行で、今住宅ローンの契約数をどんどん伸ばしています。融資手数料は借入金×2.2%と高いですが、金利は第2位。ジャパンネット銀行が最低金利に見えますが、実際に保障プランを加味するとこちらの方が魅力的です。しかもじぶんでんきとセットで契約すれば-0.03%となるので最も低金利ですね。さすがau経済圏、携帯以外にどんどん事業を広げています。(ただしじぶんでんきは我が家の使用量だと全然安くないしメリットがないのでここでは除外)KDDI株を2300円代で拾えた時に、永久ホールドしておけば良かったですね・・

金利が0.410%だと、

①32年変わらず(絶対にないと思いますが笑)

⇒返済額は4270万円

②10年後金利1.5%に上昇した場合

⇒返済額は4633万円

③更に10年後3.0%に上昇した場合

⇒返済額は4798万円

となります。事務手数料は借入額×2.2%なので88万円。印紙代は不要となっています。楽天銀行の場合0.527%なので同様に計算すると、こんな感じでした↓↓

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①~③のパターン+右にある保証料or事務手数料が実際の返済額ですが、更に登記の費用等も掛かるので、実際には借り換えせずに現在の銀行に金利交渉した方が良いかもしれません。
 

楽天は印紙代を含めても事務手数料が安いですね。どちらの経済圏にいるのかで変わってきますが、これを見る限り、少なくとも当初10年間は今の金利が続くと思うののであれば新規借り入れは間違いなく変動金利でOKですね。10年間住宅ローンをフル活用してお金を貯めて(運用して)、10年後の金利状況を見ながら必要があれば繰り上げ返済をしていけばいいだけです。

②のケースを見てわかる通り、借り入れが多い当初10年間の金利が低ければ低いほど当然総返済額は抑えられますので、②でも変動は十分お得です。借り換えの場合諸費用がかかりますが、保障等のメリットを含めると検討の余地はあります。

③のケースだと総返済額が結構高くなりますが、この場合ローン控除が終了したところで繰り上げ返済を行っていけば特に心配はなさそうなので、リスクを取って変動×資産運用という方針ならOKですね。固定でも高い金利で契約している方は検討すべきです。よく借り換えの目安が「金利差1%以上」「残債1千万円以上」「残り〇〇年以上」なんて言われていますが、変動金利がどうなるかによってシミュレーション結果は大きく異なります。

ということは、ここまでの想定であれば固定を借りる必要はなく、現在の最低水準である低金利のメリットを最大限生かせる変動で借りた方がお得といえますね。

更にこの2社のメリットとして、無料でがん50%保障を付けられます。がんと診断されればその時点で残債が半分になるというとてもお得な制度です。その他の疾病保障は「入院が〇〇〇日以上」「就業不能が〇〇か月続いた場合」などどうみても現実的に起こりそうにないケースばかりの疾病保障でしかありませんが、がん保障は「がんと診断」だけで残債が減るので魅力的です。他行では大体金利0.1%上乗せ、100%がん保障であれば0.3%上乗せが多いので、この低金利なのに無料で保障が付けられるのが大きな魅力、これは借り換えもアリかも!

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と何かの営業マン?張りに語る旦那でしたが、私は変わらず固定派です。確かに残債が多い我が家ではこのがん50%保障まで含めると、金利1.2%⇒0.410%は諸費用込みでも効果が期待できますし、変動金利が1.2%を超えない限りは「変動の方が良かったー」となります。

変動金利最大のデメリット!

ここまでみれば「固定から変動」という選択肢もアリに見えますが、変動金利で最も怖いのがこの2つのルール。

・5年ルール

(金利が変わっても返済額は5年間同じ)

・1.25倍ルール

(金利が上がっても返済額は5年ごと1.25倍まで)

これだけ見ると、「急に上昇しても返済額は変わらないから安心・・」「借りている人を守るためのルール」なんですが、中身はこんな感じ↓↓

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変動金利の返済ルール 5年ルールと1.25倍ルール | 図解住宅ローン

毎月しっかり返済しているつもりでも、実際には利息だけ払って元金が全然減っていないなんて可能性もあります。極端な話、金利上昇により元金が減らないどころか未払い利息が発生する可能性も・・金融機関からすれば住宅ローンは返済が滞るリスクは少ないので、低金利で顧客を集めることはメリット大ですが、返している側からすれば恐ろしい仕組みです。未払い利息が発生した日には、利息がどんどん膨らんで総返済額がとんでもないことになりますね。

「金利が急上昇することは(たぶん)ないと思う・・」←これがどこまで信じられるかです。そこにリスクを取りに行くか、「1.2%で借りられるだけで十分」と割り切って安心料を払うか・・私はもちろん後者です、リスクは株式投資で十分取っていますので(笑)

終わりに・・

先日メガバンクに保証料の返金額を問い合わせたところ、支払った分の約8割が返ってくるようです。借り換えの場合、諸費用込みで借りれば、(残債は増えますが)手元資金は増えますね。超長期投資で考えれば毎日がリスクオン状態ですので、2番底が来ても来なくても手元の資金が増えるのはアリかも。とか言って10年後の金利が2.0%~3.0%とかになっていたら、「あの時固定のままにしておけば・・」なんて絶対に後悔するはずです。繰り上げ返済もせず、その分を株式市場に投入した方がメリット大なので、借り換えはなし・・という話で一応は落ち着きました。

固定金利が1.5%以上で、残債が少なく金利上昇に対応(一括繰上返済も可能)できるなら変動金利に変更するメリットもあるかもしれませんので、是非一度ご自身でシミュレーションしてみて下さいね!